敗血症

[ボルベン]

ヒドロキシエチル化されたブドウ糖多量体=ヒドロキシエチルデンプン(HES)。

アミラーゼが分解するが、HES製剤にくっついたアミラーゼは腎排泄されないため、血中アミラーゼ値は2−3倍になる。

第Ⅶ因子・von Willebrand因子阻害、血小板凝集阻害作用により出血傾向の副作用あり。

(→詳しく学ぶ)

HES製剤の高い膠質浸透圧によりAKIのリスクがあるため、重症敗血症や循環不全のケースでは使用しないほうが良い。

ICU/CCUの薬の考え方,使い方 ver2)

CQ6-8:成人敗血症患者の初期輸液に人工膠質液を投与するか?

(→初期輸液は何が良い?血圧低下時は何を使う?アルブミン製剤は大丈夫?)
Answer:敗血症 / 敗血症性ショック患者に対して,人工膠質液の投与を行わないことを弱く推奨する(GRADE 2D:エビデンスの確実性 =「非常に低」)。

敗血症ガイドライン2020

https://www.jsicm.org/pdf/jjsicm28Suppl.pdf

海外の試験において、重症敗血症患者に対してHES製剤投与により死亡リスクが増加し、かつ腎代替療法の件数も増えたとの報告あり

添付文書の禁忌に追加された。

https://www.pmda.go.jp/files/000249767.pdf

https://www.pmda.go.jp/files/000143697.pdf

[敗血症時の初期輸液]

細胞外液補充液を30ml/kg以上を3時間以内に。

↑議論の余地あり。適宜バイタルのチェックをしていく必要はある。

[敗血症性ショックのときの対応]

EGDTや他の病院での対応となる。

補液と血管収縮薬が投与されることが推奨されているが、血管収縮薬をどのタイミングで用いたらよいかは不明。しかし、早期(3時間以内)に私用したほうが良いだろうと思われる。

[敗血症時にアルブミン製剤は使えるのか]

ルーチン使用は推奨されないが、大量の輸液を投与する場合やALB値が低い場合は投与を考慮することが出来る

敗血症ガイドライン2020

https://www.jsicm.org/pdf/jjsicm28Suppl.pdf

[血小板凝集]

血小板凝集は動脈などの早い血流の中で、プラークなどの出現によって乱流が起こり血小板が凝集する。

[凝固因子]