[ボルベン]
ヒドロキシエチル化されたブドウ糖多量体=ヒドロキシエチルデンプン(HES)。
アミラーゼが分解するが、HES製剤にくっついたアミラーゼは腎排泄されないため、血中アミラーゼ値は2−3倍になる。
第Ⅶ因子・von Willebrand因子阻害、血小板凝集阻害作用により出血傾向の副作用あり。
(→詳しく学ぶ)
HES製剤の高い膠質浸透圧によりAKIのリスクがあるため、重症敗血症や循環不全のケースでは使用しないほうが良い。
(ICU/CCUの薬の考え方,使い方 ver2)
CQ6-8:成人敗血症患者の初期輸液に人工膠質液を投与するか?
(→初期輸液は何が良い?血圧低下時は何を使う?アルブミン製剤は大丈夫?)
Answer:敗血症 / 敗血症性ショック患者に対して,人工膠質液の投与を行わないことを弱く推奨する(GRADE 2D:エビデンスの確実性 =「非常に低」)。
敗血症ガイドライン2020
海外の試験において、重症敗血症患者に対してHES製剤投与により死亡リスクが増加し、かつ腎代替療法の件数も増えたとの報告あり。
添付文書の禁忌に追加された。
[敗血症時の初期輸液]
細胞外液補充液を30ml/kg以上を3時間以内に。
↑議論の余地あり。適宜バイタルのチェックをしていく必要はある。
[敗血症性ショックのときの対応]
EGDTや他の病院での対応となる。
補液と血管収縮薬が投与されることが推奨されているが、血管収縮薬をどのタイミングで用いたらよいかは不明。しかし、早期(3時間以内)に私用したほうが良いだろうと思われる。
[敗血症時にアルブミン製剤は使えるのか]
ルーチン使用は推奨されないが、大量の輸液を投与する場合やALB値が低い場合は投与を考慮することが出来る
敗血症ガイドライン2020
[血小板凝集]
血小板凝集は動脈などの早い血流の中で、プラークなどの出現によって乱流が起こり血小板が凝集する。
[凝固因子]