K吸着剤

【種類】

・ポリスチレンスルホン酸カルシウム:アーガメイト、カリメート

・ポリスチレンスルホン酸ナトリウム:ケイキサレート

ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム:ロケルマ

【違い】

ケイキサレートがはじめに販売。構造中のNaと消化管空内のKを交換することでKの吸収を抑制する。しかし、Naの吸収量が増えるため副作用に「浮腫」があり、Na摂取を制限するなどの対策をとるようにと記載されている。

剤形:シロップ、散

カリメートは構造中にあるCaを消化管空内のKと交換してKの吸収を抑制する。試験では血中Caの増加はなく、ナトリウムも含まれていないため浮腫の副作用もない。ケイキサレートの上位互換といってもよいだろう。剤形も豊富。

剤形:シロップ、散、顆粒、液、ゼリー

ロケルマは上記2剤と異なり、非ポリマーであることから陽イオンを交換するのではなくKを選択的に吸着する。よって、ポリマーの水で膨らむことによる便秘を抑えたり、酸化マグネシウムなどの金属との相互作用をなくすことができる。ただ薬価が5gで1包1,000円を超えるため薬価的理由で安易な処方は避けるべき。

【食事の影響は?】

実はそれほど関係ない。IFの作用機序より腸管内のKを交換、吸着するため

Kの排泄経路のほとんどは腎臓からでほんの数%は腸管へ分泌して糞便中に排泄している。この腸管内のK濃度を下げることで、腸管へのK分泌を増やし血清Kを低下させるため、食事の有無は関係ない。

医療関係者の皆様へ|ケイキサレート kayexalate.jp

【使い分け】

1.嚥下機能により剤形で選ぶ

2.併用薬により選ぶ→服用時間をずらせば解決する

3.便秘症状で選ぶ

4.浮腫の有無で選ぶ→ポリスチレンスルホン酸Ca一択

5.薬価で選ぶ→ロケルマ除外。